最近は小説じゃない本を読んでて、今回は業界のことについて気になってた本を。
『コンテナ物語』っていうズバリタイトル通りのお話。
コンテナって60年前に始まったところやったんやな。
平成生まれの僕なんかはコンテナ輸送しか知らん。
原油とかをタンカーで輸送してるのは知ってても、一般貨物を違った方法で輸送してたとは。
混載船で、荷役労働者が1つひとつ船に詰め込む重労働は大変やったろうに。
で、コンテナの発明とまでは言わんでも、普及させたのが陸運業者のマルコム。
起業家のマルコムは若くして陸運会社を設立して、海運へと拡げていく。
起業家のバイタリティーはどこからやってくるんやろな。
のほほんと生きていきたい僕にはついて行かれん人種。笑
前半では昔の荷役作業の大変さとか、港湾労働組合の強さが紹介。
色んな規制やらが立ちはだかって思い通りには行かん。
でも持ち前のバイタリティーでのし上がっていく。
運行ルートもライセンスが要ったらしく、自由には運行させてくれん。
そこで、ライセンスを持ってる競合会社を買収したり。
そこはやっぱりアメリカの資本主義なだけあって進んでるな。
当時は戦争の払い下げ船を安く買い取って運行してた。
それをコンテナが詰めれるように改造して。
機械化を推進しようも、荷役労働者がストをして思い通りに進まんかったり。
コンテナのサイズも各社が荷物の集荷状況から独自の大きさを作ってて。
それを規格化するときには、コンテナを作ったマルコムのサイズは適用外になったり。
コンテナ船を作ればオッケーな訳なく、港も整備せんとあかん。
港は港でコンテナ化に消極的なところもあったり、
コンテナ化の行く末をはっきりわかってるところなんて少ない。
ウィキペディアでコンテナって調べると思いの他たくさんの情報が載ってた。
これを読んでも勉強にはなるけど、やっぱり本を読んだ方が体系的。
時代の最先端を走ってたマルコムは、自分の海運会社を売ることに。
今のマークスラインのひとつで、もう残ってない。
で、マルコムは新しい会社を作ってまさかの競合他社を買収したり。
起業家は死ぬまで起業家なんやなーと。
海運業界は供給過剰で儲けが出てないけど、今後はどういう動きになるんやろか。